1歳を過ぎれば気になるのは1歳半検診ですよね。1歳半検診で引っかかって悩んでいるママを見るたびに、自分の子は大丈夫なのかと心配になるものです。
その中で、指差しの確認をされると知って悩んでいるママも多いと思います。
そんなあなたに良いお知らせです。指差しは、トレーニングをすれば引き出せるかもしれません。
そのためにこの記事では、
- 1歳0ヶ月の子が指差しをしない理由
- 指差しを引き出すトレーニング方法
を説明しますね。
この記事を読めば、指差しの練習に前向きに取り組めるようになりますよ。
Contents
1歳0ヶ月の子供が成長するには指差ししないといけない理由を知ろう!
まずは指差しが必要とされている理由を、しっかり理解しておきましょう。
子供にとっての指差しは、意思疎通のできる言葉を話すために必要なステップです。
では、なぜ指差しが意味のある発語に関わっているのかを説明しますね。
これを知っておくことで、子供の心にどう働きかければ指差しがしやすくなるかを考えるスタートラインが変わるため、指差しへの理解に無視できない大きな違いが生まれ、より良いトレーニングができるようになりますよ。
指差しで物の名前をスムーズに覚えられるから
指差しをすれば、物の名前を効率的に覚えられ、発語につなげる事ができます。
子供が指差しをした時に、ママやパパは指差した先を見ますよね。
このように、同じものを見て、同じものに注意を向ける事を共同注意行動と呼びます。
共同注意行動を行うことで、ママやパパは子供が指を差したものに興味を持っている事を知れて、そのものの名前を教えてあげられますよね。
そうする事で、どんどん色んなものの名前を吸収していけるのです。
もし、話せるようになっても、言葉を知らないと意味のある言葉を話せないですよね。
つまり、指差しは共同注意行動を通して言葉を覚え、しゃべる準備ができた時に、スムーズに意味のある言葉を話すために必要な行為といえます。
指差しで気持ちを伝えられるから
子供にとって指差しは、指で行う会話なのです。
子供は成長すると、大好きなママやパパとお話したいと思います。けれど、まだ喋れない子供にとって、自分の気持ちを伝える事は困難ですよね。
だけど、指差しを使うとどうでしょうか。
例えば、犬を見て子供が「ママ!可愛いワンワンがいるよー!」と思って犬を指差したとします。すると、ママは子供が犬に対して興味を持っている事に気付けますよね。
そして「ワンワンいるね。可愛いね。」と応えると、子供はママに伝わった事に喜びを感じるのです。
たくさん意思疎通するほど、子供は「もっと伝えたい」と思うようになり、発語につながっていきます。
つまり、指差しは子供に会話の楽しさを教えるために必要といえるのです。
1歳0ヶ月の子が指差ししないわけ
指差しをしてほしいなら、1歳を過ぎたのに指差しをなぜしないのかを知る事が重要ですよ。
子供は1人1人違うので、指差しができない理由もそれぞれ違います。自分の子供がなぜ指差ししないのかをきちんと理解してあげれば、解決策も見えてきますよ。
では、1歳0ヶ月の子が指差ししない理由を4つ説明します。
- 指を上手に動かせない
- 指差しが分からない
- 周りへの興味が薄い
- 耳に異常がある
自分の子供がどれに当てはまるのか考えてみてください。原因を知る事が自分の子供を知る事にもつながりますよ。
指を上手に動かせない
まだ1歳0ヶ月の子供にとって、指を1本だけ立てるというのは難しいのです。
私達大人にとっては簡単な動作ですが、1歳の子供には指を1本だけ動かす事は器用な動作が求められます。こちらのグラフは、緑の線が指先の発達を年齢別に表しています。
引用:にいおかピアノ教室
1歳の時点では、まだ発育の度合いは低いですよね。そのため、指を差したいのにできない場合があるのです。
指先の発達が未熟な子は、指差しではなく、手を伸ばす手差しで伝えてくれている事があります。手差しができていれば、指差しまでもう一歩ですよ。
指差しが分からない
実は、指差しをしない理由は、指差しを知らないだけかもしれません。それは、今の時代の子育ての環境が原因の1つになっています。
昔は、地域社会との触れ合いが活発で、近所の人と協力して子育てをするのは当たり前でした。そのため、子供は近所の子供達の指差しを見る事で、自然と指差しを知っていたのです。
しかし今は近所づきあいも少なく、ママやパパなど、子供を育てている大人としか接点がない子供が増えています。こちらは、育児に孤独を感じているママの割合です。
半数以上のママが、あまり人と接点のない中で育児をしている事が分かりますね。
そのため、指差しを見る機会のないまま1歳になってしまい、知らないからできない可能性があるのです。
周りへの興味が薄い
指差しは、子供が興味を持ったものを伝える手段です。つまり、指差しをしない理由は、まだ子供の興味の幅が広がっている途中の可能性があります。
1歳になると、できる事が増えるので好奇心や興味の幅がどんどん広がっていき、指差しにつながるのです。しかし、それは個人差があるため、まだ物や人に対して関心が薄い子もいますよ。
子供の成長スピードは、2歳頃までで早い子と遅い子では、数ヶ月も差が出るといわれています。それは、子供の個性なのです。
こちらは、子供の成長スピードの個性について解説したものです。
子どもの発育には当然ながら“個人差”があります。子どもは一人ひとり、その持つ遺伝子も違えば性格も違い、その子を取り巻く環境も違いますし、どう成長しなければならないなどという決まりはないからです。
引用:幼児教室.com
子供の成長が早ければ安心し、遅ければ心配するのは親としては当然の事ですが、悩み過ぎないようにしましょうね。
耳に異常がある
もしかしたら、子供が中耳炎になっている可能性があります。耳が聞こえにくい状態だと、言葉の認識ができずに指差しが遅れてしまう事があるのです。
耳が聞こえにくくなる病気として、先天性難聴と中耳炎があります。しかし、先天性難聴は出産時に検査をしてくれるので、中耳炎の可能性が高いでしょう。
実は、中耳炎は自覚症状がない場合があるため、気付かないケースがあります。
このようなサインが見られたら耳鼻科でみてもらいましょう。
- なぜか機嫌が悪い
- やたらと耳を触る
- 話しかけても反応がない
- 食欲がない
- 夜泣きをする
- 鼻水が続いている
指差しをしない子に1歳0ヶ月から始めるトレーニング法
安心してください。子供との触れ合い方を工夫してトレーニングをすれば、指差しをする場面ややり方を理解させられますよ。
指差しをする場面ややり方が理解できれば、自然と指差しをするようになります。練習次第で、個人差を縮める事は可能なのです。
そのためには、正しいトレーニング法を知っておく必要がありますね。ここでは、4つのトレーニングを紹介します。
- 絵本を読み聞かせする時に指差しする
- どっちがいいか選ばせる
- 指差しの形を教える
- 興味の幅を広げる
それでは、どのように教えていけばよいのかを説明します。
①絵本を読みきかせする時に指差しする
絵本を読んであげる時に、指を差しながら読んであげると効果的ですよ。絵本を読みきかせする時に指差ししてあげる事で、子供は指差しをする意味を理解できます。
やり方は、まずはママが絵本の中の絵を指差します。その後にその差したものの名前をハッキリと発音してあげるだけです。そうする事で、子供はその言葉も同時に覚えられますよ。
指差しを楽しみながら言葉も学べる絵本は、子供の指差しを引き出すためにうってつけといえるでしょう。
絵本は、子供が興味を持ちやすい大きな絵が描かれたカラフルなものがいいですね。指差しを引き出してくれるおすすめの絵本を2つ紹介します。
どこかなどこかな?
食べ物や動物を探しながら覚えられる絵本です。子供が見たことのあるものばかりなので、すぐに言葉を覚えられます。
言葉を覚えてきたら、指差しして教えてくれるようになりますよ。
ディズニー ゆびさしえほん ミッキー みーっけ!
隠れているミッキーを探す絵本です。かわいいディズニーの絵なので、子供も興味を持ちやすいですね。
子供は探す事が大好きなので、ミッキーを見つけたら「ここにいるよ!」と指を差して教えてくれるようになりますよ。
②どっちがいいか選ばせる
おもちゃを2つ見せて、子供にどっちで遊びたいかを選ばせるといいですよ。子供は遊びたい方のおもちゃを、何とかママに伝えようとするはずです。
選ばせる時はテレビを消す、目線を合わせるなど、子供が集中できる環境をつくってあげるといいですよ。
その時には、ママも「こっちかな?」と聞きながら指差ししてあげてください。選ぶ時には指差しをすればいいと理解してくれますよ。
最初は指差しがうまくできずに手差しをしたり、おもちゃに直接タッチしたりするかもしれません。
だけど、ここでは子供が自分で選ぶという事が大事なので、問題ないですよ。自分の意志を伝えるための練習になります。
子供が自分で選べるようになると、スムーズに指差しの練習ができるようになります。指差しの練習方法は、次で説明しますね。
③指差しの形を教える
子供が自分で選べるようになったら、ママが子供の手を使って指差しの形を作ってあげましょう。子供に体で指差しの形を覚えさせるためです。
このようにおこないましょう。
- 子供にどっちがいいか選ばせる
- 選んだ方をすぐには渡さずに子供の手をそっと包む
- 人差し指以外を包むように指差しの形を作ってあげる
- 子供に指差しをさせてみる
すぐには上手な指差しの形を作るのは難しいと思います。形が崩れていても、一生懸命作った指差しをほめてあげましょう。
形さえ覚えれば、後は自然と上達していくので大丈夫ですよ。
④興味の幅を広げる
指差しを引き出すためには、子供が周りに興味を持つ事が必要不可欠です。興味の幅を広げるには、色々な場所で様々なものを見せて、好奇心を刺激してあげるといいですよ。
例えば、家族で山や川に行ったり、動物園で色んな動物を見たり、家ではできない経験を積極的にさせましょう。その時に、コミュニケーションとしてママが「葉っぱだよ。」「ゾウさんいるね。」などと指差しして教えてあげてください。
たくさん興味が出てきたら、「あれはなに?これはなに?」と指で聞いてくれるようになりますよ。
気を付けて!間違えたトレーニング法
指差しのトレーニングをするうえで、やってはいけない事は無理やりさせる事です。このようなトレーニングはしないように気を付けましょう。
もし、このような方法で指差しを強制してしまうと、子供は指差しをしたくなくなります。
仮にしたとしても、怒られるのが嫌でしているだけなので、本来の指差しの意味とはかけ離れていますよね。それだけではなく、子供にはストレスがかかり親への不信感がうまれる恐れがあります。
なので、自然に指差しを引き出せる環境を作ってあげる事がなにより大事です。
トレーニングは、子供のためにするものであり、ママのためにするものではないという事を理解しておきましょう。
【まとめ】指差しをしない1歳0ヶ月の子も大丈夫!親子の触れ合いで指差しを引き出そう!
子供の個人差は大きく、指差しを始める時期もそれぞれ違います。1歳0ヶ月なら、まだそこまで慌てる必要はないので、正しい練習を積んで自然と指差しを引き出せるように促していきましょう。
最後に、どのような練習をすればよいのかをまとめますね。
- 絵本を読みきかせする時に指差しする
- どっちがいいか選ばせる
- 指差しの形を教える
- 興味の幅を広げる
指差しを引き出すためには、なにより親子の信頼関係が大切です。信頼関係があれば、子供はママに自分の気持ちを何とかして伝えたくて、その気持ちが指差しとして表れてきます。
指差しをしないからとママが不安になりすぎていると、子供も不安な気持ちを感じ取ってしまいますよ。そのために、ママはリラックスして楽しくサポートしながら見守っていきましょうね。