様々な方法を試してみてもあまり効果を感じられず長引く背中スイッチ、成長過程とはいえ、親もつらくなりますよね。
この記事では、背中スイッチを放置した時の影響や、問題なく放置するために押さえておくべきポイントをご紹介しています。
背中スイッチを放置する影響を正しく理解して、子どものためにもママのためにもなる、背中スイッチへの対応法を見つけましょう!
Contents
【背中スイッチとは⁇】放置の前に対策をおさらいしよう‼︎

背中スイッチとは、おおよそ新生児〜生後半年頃から始まり、まるで背中に起動スイッチがあるかのようにベッドや布団に置くと起きてしまう現象のことです。
ベッドや布団に置いたことでの環境の変化や、ママやパパがそばから離れてしまったことに気づいて起きてしまうんですね。
つまり、赤ちゃんをベッドなどにおろす時の刺激を少なくしてあげることが、背中スイッチを発動させない対策になります。
ここではそんな背中スイッチの対策をおさらいしましょう。
- ベッドや布団を温める
- 抱っこの体制(Cカーブ)を保つ
- モロー反射を防ぐ
- 深い眠りに入ってから降ろす
- 最後まで密着したまま降ろす
以上の点を意識してやってみると、背中スイッチの作動を防ぐことができるかもしれません。
一緒に確認しましょう!
ベッドや布団を温める
背中スイッチが作動してしまう1つの原因として、ベッドや布団が抱っこの時と比べて冷たく感じてしまい、起きてしまうということがあります。
先に布団を温めておくことで、赤ちゃんに”抱っこから布団に移った!”ということを気づかせないようにしましょう。
抱っこの体制(Cカーブ)を保つ
赤ちゃんが一番安心できる体制が抱っこの時の体制、Cカーブです。首からお尻までで、滑らかにCのカーブになっていることからそう呼ばれています。
抱っこをしている時はこのカーブの体制が保たれていますが、仰向けに寝かせたことにより背中がまっすぐ伸びてしまいます。
この急な体制の変化が刺激となり目を覚ましてしまいます。
刺激しないようにお尻から徐々におろしてCカーブをキープし深い眠りに入ってからそっと降ろしましょう。
モロー反射を防ぐ
モロー反射は、周囲から刺激を受けたり赤ちゃん自身の体制の変化によって起きるもので、赤ちゃんの意思は関係なく起こります。
おくるみやバスタオルで手足を包んであげてから寝かせると、刺激を最小限に抑えられるのでおすすめです。
深い眠りに入ってからおろす
赤ちゃんの睡眠のメカニズムは大人とは少し異なります。
大人の場合は夜間の睡眠のスタートは、より眠りの深いノンレム睡眠から眠りに入りますが、赤ちゃんは大人と違って眠りの浅いレム睡眠から眠りに入ります。
この眠りの浅い時におろしてしまうと、赤ちゃんも起きてしまいます。熟睡するまで降ろすのは待ちましょう。
- 無表情な顔
- 手が開いてだらんとしている
- 物音に反応しない
こちらの熟睡のサインが見えてから降ろすようにしましょう。
最後まで密着したまま降ろす
眠った赤ちゃんをおろすときに、まだ背中が布団についていないときから、お腹も離してしまうと赤ちゃんは恐怖を感じます。
抱っこから布団に降ろすときも、最後までお腹を密着させておろしましょう。
布団に降ろしたら赤ちゃんが寝ていることを確認してから、そっと離れましょう。
背中スイッチは、赤ちゃんにとっては環境や周囲の変化を感じ取る、いわば防衛本能なのです。
対策をするなかで、背中スイッチをオフにする方法が見つかるかもしれませんよ♪
【背中スイッチ】放置してもいい⁇知っておきたい放置の影響
寝かしつけに苦労されて、背中スイッチで泣いてしまう赤ちゃんを放置してもいいのか疑問に思われていると思います。
結論からいうと、放置してOKです‼︎
ただしここでいう”放置”はほったらかしとは意味が違います。放置しながら、“見守る”ことです。
見守りながらなら、放置の悪影響は最小限になるように様子見しつつ、放置の良い影響も与えられるからです。
赤ちゃんはなぜ泣くのでしょう?
それは、泣くことで求めていることを表現し、ママたちに伝えているためです。その要求をひとつひとつ満たしてもらうことで愛情を感じ、成長していきます。
だからこそ、泣いてる赤ちゃんを放置しつづけたとき、こんな悪影響が考えられることは知っておいてください。
- 体調の悪化を食い止められない
- サイレントベビーになりやすくなる
- 将来的に人間関係を築くのが難しくなる
過度な放置はとても怖いことです。赤ちゃんを放置するとどんな影響があるか、ひとつずつみていきましょう。
①体調の悪化を食い止められない
赤ちゃんが泣くのは眠れないからだけが理由ではありません。どこか、体調が悪いことを伝えるために泣くこともあります。
それに気づかず放置してしまうと、どんどん体調が悪化してしまうことがあります。
子どもは、夕方から夜にかけて熱が上がりやすく小さなお子さんは泣くことによって、脱水を起こしやすく危険です。
②サイレントベビーになりやすくなる
大人に相手にしてもらうことを諦めて、泣かない、笑わない、無表情な赤ちゃんのこと
泣いている赤ちゃんに対して、長時間ママやパパが反応を示さないことで、赤ちゃん自身が“泣いても意味がない”と判断し心を閉ざしてしまうことです。
生まれてきて数ヶ月で赤ちゃんが心を閉ざしてしまうのは、とても悲しいことですよね。
③将来的に人間関係を築くことが難しくなる
赤ちゃんの頃から親子の信頼関係を作ることができなかった子どもは、大きくなってからも他人を信頼して人間関係を築くことが難しくなります。
他人や自分のことを信じることができず、頼ることも諦めてしまうためです。そのまま大人になると、コミュニケーションをとることが極端に苦手になってしまいます。
社会人になっても上司や同僚との意思疎通がうまくいかず、生きづらさを感じることもあるでしょう。
それでも放置していいワケとは⁇
それは赤ちゃん自身が自分で寝る力をつけることも大切なことだからです。
自分で寝る力というのは、自分の寝る場所を認識し、ママやパパに見守られながら眠りにつくことができるようになることです。
はじめの頃は泣いてしまう赤ちゃんもいると思いますが、徐々に自分で寝る力を身につけていきます。
実際に海外では、生後半年くらいから子ども部屋に1人で寝かせるケースもあり、これは子どもの自立性を高めるためとも言われています。
また、産後のママがゆっくり休むことも大切なことです。ママがゆっくり眠れてリラックスできることは、赤ちゃんにも安心感を与えます。
なので放置することは決して悪いことだけではなく、適切な放置=見守ることであれば赤ちゃんにも良い影響があるといえます。
【放置する前に】背中スイッチ以外にも眠りを妨げる要因はある?
赤ちゃんの眠りを妨げるのは、背中スイッチだけではありません。
背中スイッチだけ対策をしてもそれ以外の眠れない要因もクリアにしないことには、赤ちゃんもぐっすり眠りにつくことができません。
背中スイッチ以外の要因も、あわせて確認しましょう。
赤ちゃんサイドの要因
赤ちゃん側の原因で眠れないときは、どれだけ寝かしつけようとしても苦戦します。これらの条件に赤ちゃんが当てはまっていないか、確認してください。
- おなかが空いていないか
- おむつは汚れてないか
- 疲れすぎていないか
赤ちゃんは、すぐにお腹が空いてしまいます。身体が未発達で胃が小さく、一度にたくさんの食事を摂ることができないのですから仕方がありません。
それに赤ちゃんは、自分の状態にとても敏感です。おむつが汚れているような不快感があっては、眠れないのも当然ですよね。
このように空腹やおむつはわかりやすいですが、疲れすぎというのは少し分かりにくいので説明しておきますね。
赤ちゃんはまだまだ長い時間まとめて寝ることは難しい上、脳が興奮状態になると逆に眠りにつくこと自体が困難になります。
だからこそ日中の赤ちゃんの活動時間を意識して、お昼寝をしっかりさせてあげることは、夜の睡眠にも影響します。
まだ幼い赤ちゃんにとって負担にならない活動時間の目安は、次のとおりです。
生後0ヶ月〜1ヶ月:〜40分
生後1ヶ月〜2ヶ月:〜1時間
生後2ヶ月〜3ヶ月:〜1時間20分
生後4ヶ月〜5ヶ月:〜1時間30分
赤ちゃんに刺激を与えすぎることによる寝不足や、疲れすぎの状態を回避してくださいね。
刺激などの外的要因
ふたつ目に赤ちゃんの寝る環境についてです。寝かしつけをしているとき、隣の部屋から明かりやテレビの音が漏れたりしていませんか?部屋の温度はどうでしょう?
赤ちゃんはそういった周りの環境に敏感です。なにか刺激を受け目が冴えてしまっているのかもしれません。
寝かしつける際、このような点にも気を配ってみましょう。
- いつも同じ時間に寝室に連れて行く
- 部屋を暗くする
- 部屋の温度を調整する
寝室に連れて行く時間を決めて、同じ時間に寝室に連れて行くことで生活リズムを作ります。
部屋は豆電球程度の明かりにして、他の部屋から明かりが漏れないようにしましょう。
眠るときの適切な部屋の温度は、20℃〜23℃くらいの少し涼しいと感じるくらいがベストです。また冬場は部屋の乾燥も眠りを妨げるので、注意しましょう。
このように、前述の背中スイッチの対策と合わせて赤ちゃんが眠りにつきやすく、長く眠れる環境を作ってあげることも大切です。
背中スイッチを放置するときに気をつけるべきポイント
対策をしても、背中スイッチが作動してしまい、どうしても赤ちゃんを放置をするときは必ず目の届く範囲に赤ちゃんを寝かせましょう。
また次のポイントを確認した上で、赤ちゃんの安全を守りましょう!
- 体調に変化はないか
- 赤ちゃんの周りに危険なものはないか
- 目の届く範囲で仰向けに寝ているか
- 長時間泣き続けていないか
この4つのポイントは赤ちゃんを守るためにとても大切なことです。必ず毎回確認するようにしましょう。
赤ちゃんが、ここは寝る場所でママとパパが近くにいると認識し安心感をもてると眠りやすくなりますよ。
体調に変化はないか
赤ちゃんは、自分でお話ししないので体調の異変や悪化を判断するのは難しいですよね。寝かせる前にこんな様子が見えたら、お医者様に指示を仰ぎましょう。
- いつもより食欲がない
- 泣き声がいつもと違う
- 皮膚に急にできたポツポツとした出来物がでてきた
- ママやパパがなにかいつもと違うと感じる
このようなサインがでたら、発熱がなくても体調が悪化する危険があるので気をつけて様子を見ましょう。
赤ちゃんの周りに危険なものはないか
赤ちゃんを放置するときは、思いもよらないような物が危険になることがあります。
赤ちゃんの窒息事故全体の3割は就寝時に起きています。
寝ている時の悲しい事故を防ぐために赤ちゃんが安全に眠れる環境か、確認しましょう。
- 布団は重すぎず、顔の近くにないか
- 適切な硬さで、赤ちゃんが沈まないか
- ベビーベッド使用の際は、バーが一番上まで上がっているかどうか
- おもちゃや危ないものはないか
これらを確認しないことで、起こる危険を知っておきましょう。
注意するポイント①マットレスや枕
放置をする前にマットレスや枕は適切な硬さをしているか、巻き付いたり顔を覆ってしまう布団やクッション、タオルなどはないか今一度確認しましょう。
重すぎる布団も、赤ちゃんが苦しいと感じてからどかすことができず危険ですのでやめましょう。
適当でない寝具は、直接的な赤ちゃんの窒息のおそれの原因になりえますよ。
赤ちゃんには少し硬めの赤ちゃん用のものを用意してあげましょう。そうすることで赤ちゃんがベッドに沈んでしまわずに眠ることができるからです。
注意するポイント②ベビーベッドのバー
ベビーベッドを使っているご家庭は、ベビーベッドのバーが一番上まで上がっているか確認しましょう。
まだ寝返りをしない赤ちゃんでも思わぬ拍子にベッドから転落し、怪我につながる可能性があるからです。
予期しない落ち方をして息ができなくなることだってありえます。
寝るときだけでなく、ママやパパがベッドから離れる時は一番上まであげることを徹底しましょう。
注意するポイント③おもちゃの位置
お気に入りのおもちゃも、ベッドや布団にあると凶器となり危険です。思わぬ怪我を防ぐためにもベッドや布団に持ち込むことはやめましょう。
少し目を離したすきに口にいれてしまうなんてこともないとは言えません。
ベッドや布団の中の環境を整えてあげることで安全に眠りにつけます。
目の届く範囲に仰向けで寝ているか
放置をするときは目の届く範囲で、そっと見守りましょう。抱っこをしていなくても気配や匂いでママやパパがそばにいることが赤ちゃんに伝わります。
また、うつ伏せ寝は乳幼児突然死症候群のリスクも高くなり、寝返りがまだできない赤ちゃんでは窒息の原因にもなりやすく危険です。
乳幼児突然死症候群のリスクが下がる1歳になるくらいまでは、仰向けで寝かせる癖をつけてあげましょう。

長時間泣き続けていないか
あまりに長く泣きつづけるようなら、赤ちゃんもパニックを起こしているのかもしれませんし、何か状況が変わったのかもしれません。
放置の目安の時間は5分〜10分程度で、それ以上泣く場合は一度確認しましょう。何かトラブルがあって助けを求めている場合もありますよ。
赤ちゃんが、ここは寝る場所でママとパパが近くにいると認識し安心感をもてると眠りやすくなりますよ。
【まとめ】背中スイッチは上手に放置して辛くない寝かしつけをしよう
赤ちゃんの寝れない要因をクリアにしても背中スイッチが作動してしまう…それも赤ちゃんの個性や、成長のひとつです。
ちょっと疲れちゃったな、そんなときは次の点に気を付けて放置してOKです‼︎
- 体調は悪くないか
- 危険なものは周りにないか
- 仰向けで寝ているかどうか
- 長時間泣きつづけていないか
この4点は必ず都度確認するようにしましょう。
放置とは、ほったらかしではなく見守ることです。そばで静かに見守ることから始めましょう。
背中スイッチが作動するのも、お子さんの人生のほんの一部です。適度に上手に放置をしつつ、付き合っていきましょう。