妊娠中は食欲が止まらなくなり、増えていく体重に不安を感じますよね。
間食でフルーツなどを食べている人は、こんな風に思ったことはありませんか?
- 妊娠中はバナナを食べるのがいいって本当?
- 妊娠中にバナナを食べすぎるのは、どうしてダメなの?
実は、悩む必要なんてまったくないんです。
なぜなら、バナナは妊婦さんにとって、必要な栄養素が入った素晴らしい食材だからです。
結論をいうと、妊娠中は適切な量のバナナを食べることをおすすめします。
バナナはどれくらいなら食べても大丈夫?という疑問。そしてバナナを食べることで起きる体と心の変化、そのメリット・デメリットをくわしく説明しています。
妊娠中の食事に不安を感じている人は、バナナに関する正しい知識を覚え、妊娠中でも安心して食事や間食に組み込むことができるようになります。
それでは順番に見ていきましょう。
Contents
食べすぎに注意すれば妊娠中のバナナは食べるメリットがたくさん!
妊娠中は積極的にバナナを食べましょう。
バナナには妊婦さんに必要な栄養がたくさん含まれています。
- 葉酸
- 食物繊維
- ビタミンB6
特にこの3つの栄養素は、妊娠中にとっておくことで、母体の調子を整えてくれます。
【葉酸】赤ちゃんの成長にかかせない栄養素
葉酸はビタミンB群の一種で、赤ちゃんの体を作るために必要な栄養素の1つであり、妊娠直後に葉酸を摂取することで神経管閉鎖障害のリスクを減らすことができると言われています。
また、葉酸は赤血球を作るのに必要なビタミンで、貧血の予防にもなります。
【食物繊維】便秘の改善に食物繊維が豊富なバナナがおすすめ!
バナナには100gあたり1.1gの食物繊維が含まれています。
食物繊維は、便のカサ増しを行い腸を刺激することで、便通をうながす効果があります。
また、バナナに含まれるオリゴ糖は腸内でビフィズス菌の餌になります。それによりビフィズス菌の増殖を助け、腸内環境が改善するのです。
【ビタミンB6】たべつわり対策にバナナは効果的?
たべつわりは、空腹時に胃がムカムカしてしまい、何か食べ物を胃に入れることで症状が軽くなるのが特徴です。
つわりの原因については、はっきりとわかっていませんが、ホルモンバランスの変化が原因の1つだと言われています。
妊娠初期のつわりの対策にはビタミンB6が良いとされており、ビタミンB6が含まれているバナナはおすすめの食材です。
【バナナの栄養素まとめ】妊娠中にとるべき栄養素がいっぱい!
食べすぎには注意が必要ですが、それでもバナナを食べるメリットは大きいです。
バナナ1本(100gあたり)に含まれる栄養素はなんと27種類以上!そんなに覚えきれませんよね(笑)
そこで妊娠中に必要な栄養素を表でまとめてみました。普段の食事で不足しているものがあれば、意識して食べるようにして下さい。
バナナ1本 | 100gあたり | 期待できる効果 |
---|---|---|
ビタミンB1 | 0.05㎎ | むくみ対策・疲労回復・糖質の代謝を助ける |
ビタミンB2 | 0.04㎎ | 脂質の代謝を助ける・脂質の分解を助ける |
ビタミンB6 | 0.38㎎ | 成長を助ける・神経伝達物質の合成を助ける・つわり対策にもなる |
葉酸 | 26㎍ | 赤血球を作るのに必要・胎児の健全な成長にも欠かせない |
バナナ1本 | 100gあたり | 期待できる効果 |
---|---|---|
食物繊維 | 1.1g | 食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、どちらも便秘対策の効果があります。
・水溶性食物繊維 (腸内で水分を吸収して排泄をうながす) ・不溶性食物繊維 (腸内の内容物を吸着して排泄をうながす) |
妊娠中は、ホルモンバランスがくずれることで便秘になりやすいと言われています。食物繊維が豊富なバナナと、ヨーグルトを一緒に食べると腸内環境も整うのでおすすめです。
バナナ1本 | 100gあたり | 期待できる効果 |
---|---|---|
カリウム | 360㎎ | 血圧を下げる・水分量のバランスを整えむくみを予防する |
妊娠中にバナナの食べすぎで起こるデメリット
妊娠中におすすめのバナナですが、食べすぎには注意が必要です。
バナナに限らず、食べすぎは健康を損なうおそれがあります。適切な量を意識しましょう。
食べすぎによる肥満のリスク
バナナ1本(100g)あたりのカロリーは約86kcalです。単品で見るとたいしたカロリーではありませんが、主食をきちんと食べている人はオーバーカロリーになる可能性があります。
間食で何本も食べていると、肥満の原因になるので注意してください。
適正範囲をこえてしまうと、腰痛や足の痛みを引き起こしたり、産後に体重が落ちず「産後太り」に悩ませられます。
妊娠糖尿病のリスク
栄養価の高いバナナですが、そのせいで糖質も多く含まれています。バナナ1本(100gあたり)の糖質量は19.4gもあります。
これに主食のごはんやパンが合わさると、かなりの量糖質を接種することになり、結果として妊娠糖尿病のリスクが高まります。
妊娠糖尿病とは、糖尿病ほどではない軽い糖代謝異常のことです。妊娠糖尿病になると、母体だけでなく赤ちゃんにも悪影響をおよぼします。
- 帝王切開率の上昇
- 堅甲難産※
- 早産
※お産のときに赤ちゃんの肩が引っかかり難産になることです。
無意識の過食でこのような結果になるのは怖いですよね?ですが、きちんとした食生活をしていれば病気のリスクを下げることができます。
大丈夫です!ちゃんと説明していきますね。
妊娠中の食べすぎは間食にバナナでコントロール!
食べすぎてしまうことで高まる妊娠糖尿病のリスク。これを抑えるには食事のコントロールが必要になってきます。
簡単なのは糖質やカロリーを減らしていくことですが、極端な糖質制限は大きなストレスになり赤ちゃんにも良くありません。
我慢しすぎてストレスが爆発。甘いものやジャンクフードをドカ食い・・・なんてことになったら意味がありませんからね。
では、どうすればいいか?具体的な方法として
- 食べる回数を増やす
- 食べる順番を工夫する
- お菓子やジュースをやめる
順番に解説していきます。
食べる回数を増やす
まず朝・昼・晩の3食はきちんと食べましょう!生活のリズムを整えるのも、体重増加を防ぐ大事なことです。
そのうえで、1回の食事量を少し減らしてください。減らした分を間食として食べることをおすすめします。
1日の間食の目安は約200kcal。これを9時と15時の2回に分けて食べるようにしましょう。
バナナを間食として食べるなら、1日に1~2本が適量です。組み合わせは自由で、バナナ以外にヨーグルト・クラッカー・プルーンなどその日の気分で決めてください。
食べる順番を工夫する
なかなか満腹感を感じない原因に、食べる順番があります。
野菜やフルーツなどを先に食べることで、早めにお腹が満たされ、食欲を抑えることができます。
また、主食を玄米ご飯や全粒粉パンなどの低GIのものに置き換えることで、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。
お菓子やジュースをやめる
お菓子やジュースには、添加物や保存料がたくさん入っています。
妊娠中には我慢しましょう!とはいえ全然甘いものがないとツライですよね?そこでお菓子をバナナなどのフルーツに置き換えます。
コーラは100%糖質で出来ています。これもバナナジュースなどに変えて、少しでも糖分を抑えるようにしましょう。
他にも、シフォンケーキ・こんにゃくゼリーや寒天を使ったお菓子を手作りするのも良いですね。
【まとめ】食べすぎに注意して妊娠中はバナナで体調を整えよう
それでは最後にバナナを食べるメリット・デメリットをおさらいしておきましょう。
妊娠中にバナナを食べるメリットは必要な栄養素をたくさん取れること。
- 赤ちゃんの成長にかかせない葉酸を取れる
- 便秘の改善のための食物繊維が豊富
- つわりに効果があるビタミンB6が含まれている
デメリットとして、肥満や妊娠糖尿病の危険性がありますが、糖質を抑えた食生活をすることで解決できます。
糖質の高いお菓子やジュースをバナナに置き換えて、母子ともに健康になる食事を心掛けましょう。