現在赤ちゃんに離乳食をあげているパパ・ママさん、毎日お疲れ様です。
みなさんは、離乳食では特に卵・牛乳・小麦が食物アレルギーを起こしやすい食材であることをご存じでしょうか?
発症率が高い・調理に手間がかかる、と初めて与える際に特に苦労するのが卵だと思います。離乳食で卵の与え方に悩んでいる方も多いことでしょう。
そこでここでは
- 卵アレルギーって何が原因?
- どのように卵に慣れさせたらいい?
- どの卵料理から食べさせる?
といったことについて、現在の研究で分かっていることや推奨されている方法を説明します。
私も卵アレルギー持ちの子供を育てています。私の経験も載せていますので、よかったら参考にしてみてください。
卵アレルギーのことをよく知って、離乳食を安全かつ安心して進められるようになりましょう!
Contents
卵のアレルギーの原因は?離乳食でアレルギー症状が起こったらどうする?
赤ちゃんが食物アレルギーを起こしやすい卵・牛乳・小麦のうち、なんと赤ちゃんの約半数が卵アレルギーを起こすそうです。これは恐ろしいですね。
卵アレルギー症状を起こす要因は、主にオボアルブミン、オボムコイドなどのたんぱく質です。そして卵黄(黄身)でも起きることはあるのですが、卵白(白身)の方が起こしやすいです。
また、充分加熱していないことも原因になり得ます。卵のたんぱく質は加熱に弱いのですが、加熱が充分にされていないとたんぱく質が卵に残ってしまいます。
これらの料理は充分に火が通りにくいため、赤ちゃんが卵アレルギーを起こしやすいです。食べさせるのは卵に慣れてからにしましょう。
卵に限らず、離乳食で食物アレルギーが出ると、以下のような症状が赤ちゃんに現れることがあります。
じんましん
咳、喉の痛み
嘔吐する
喘息、呼吸困難になり、顔色が悪くなる
ぜーぜーと息を大きくするのはアナフィラキシー状態といい、大変危険です。すぐに救急車を呼んでください。
実は食物アレルギーではなく、単純にその日の体調が悪かった、ということもありえます。いずれにしても様子がおかしいと思ったら病院にかかってください。
ここがこう変わったと説明も簡単にできます。
食物アレルギーと離乳食の進め方や病院に行く目安は「お子さんが食物アレルギー持ちでもこうすると安心!離乳食の進め方」の記事にも載っていますのでご参照ください。
赤ちゃんに卵アレルギーが出て病院に行くような事態にならないように、離乳食で卵を与える時はこれでもかと注意をはらいましょう。

赤ちゃんが卵アレルギー持ちだとしたらどう離乳食を進める?

赤ちゃんに卵を食べさせ始める時期は生後5~6ヶ月頃からです。
実は以前はもっと遅い時期からが良いとされていたんです。しかし研究が進むにつれて、卵を5~6ヶ月頃から与え始めるとアレルギー発症率が低いことが分かってきました。

引用:食べて予防するタマゴとピーナッツの早期摂取開始のトピックス
左の水色が12ヶ月まで卵を与えなかった場合、右の赤色が6ヶ月から卵を与えた場合の赤ちゃんの卵アレルギー発症率です。卵を早くから与えた右の方が、発症率がうんと低いことが分かりますね。
厚生労働省からの「授乳・離乳の支援ガイド」も2019年に、この結果に沿った内容に改定されました。
でもそれって2017年頃までの話だそうです。政府のガイドが変わったことをご存じない方も多いみたいですね。
してはいけないことは、自己判断で卵を与えないようにすること!
赤ちゃんに卵を食べさせてアレルギーが出た場合、また卵を与えることが怖くなりますよね。しかしそれだけで原因が卵とは断定できません。もっと他に原因があることも考えられます。
皮膚テスト、食物負荷試験(食べてどうなるか反応を見る)や血液検査をして、原因を特定していきます。慣れさせるために、病院と相談しながら少しずつ卵を与えていきましょう。

離乳食は手作りでも市販品でもOK!赤ちゃんの卵アレルギー対策
卵アレルギーの要因は卵黄よりも卵白、そして充分に加熱されていないことです。この原因を理解して、手作りの離乳食または市販のベビーフードを赤ちゃんにあげましょう。
手作りの離乳食は卵を念入りに加熱して
最初は20分茹でた固茹で卵の卵黄のみ、耳かきひとさじ程度を与えて様子を見ましょう。
卵は20分茹でるとたんぱく質がほとんどなくなります。茹でた卵はすぐに卵黄と卵白を分けるようにしましょう。時間が経つにつれて、卵白の成分が卵黄に移ってしまうからです。
卵黄1個分から少しずつ卵白も加えていき、卵黄と卵白を分けない全卵を食べられるようにしましょう。卵黄ペースト、卵黄と少しの卵白入りご飯、スクランブルエッグ、卵焼き、茶碗蒸しや卵とじといった風な順番で進めていってみてください。
市販品の離乳食なら月齢と成分を確認して
手作りのものを食べさせられない際には、市販の食品で卵に慣れさせましょう。
例えば「卵ボーロ」はどうでしょうか?子供が食べる卵製品、お菓子と言えば卵ボーロが浮かびますよね。卵黄のみの卵ボーロなら、離乳食として赤ちゃんに与えることは有りです。
卵ボーロと一口に言っても、卵ボーロはメーカーによって成分配合が違います。まずは卵黄だけのものから食べさせてください。
市販のベビーフードでも大丈夫です。
選ぶ基準は月齢と成分表示ですね。これは何ヶ月からOK、何ヶ月用と月齢がパッケージに書いてあります。赤ちゃんの月齢・離乳食の進み具合とてらし合わせて選びましょう。
パッケージにはアレルギー表示もしてあります。何が入っていて何が入っていないのか、しっかりと確認しましょう。

アレルギー関係なしに離乳食で便利!卵の卵黄・卵白別使用方法
アレルギー対策のため、卵黄・卵白は少しずつ与えることが鉄則です。しかしそれだと1日に与える量はとても少なく、調理済み卵を持て余しがちになりますよね。
そんな時は冷凍保存が便利です。
卵白はあまりおすすめしませんが、卵黄は冷凍OKです。
卵白は解凍しても元通りの食感にはならず、固くなってしまいます。出来れば冷凍保存はせず、その日中に食べ切ることが良いでしょう。
他にも意外と色々な料理に使えます。
我が家では「つなぎ」として使うことが多くて、山芋焼きやつくねが旦那さんに好評です。
卵黄は冷凍保存しても問題ありません。その時裏ごししておくと必要な量を取り出しやすいです。卵黄のみ・薄焼きはラップで、錦糸卵・炒り卵などはフリーザーパックで冷凍すると使いやすいです。
解凍して食べる際には、自然解凍ではなく電子レンジやオーブンであたためることが大切です。再び加熱する、ということですね。冷たいところがないか入念にチェックするといいです。
解凍したものは再冷凍しないようにしてください。匂いや味が変かも?と思ったらすぐ捨てましょう。

卵の特性をよく知って離乳食の際にアレルギーが起きないようにしよう
さいごに、離乳食で卵を与える時には以下のことを念頭に置いてください。
- 卵アレルギーは卵黄よりも特に卵白、充分加熱されていないことにより起こる
- 生後5~6ヶ月頃から卵黄を少しずつ与え始める
- しっかりと火を通したゆで卵から卵蒸しや卵とじ料理へと
万が一卵アレルギーを起こしてしまっても、大抵の食物アレルギーは小学校にあがる頃までに改善すると言われています。焦らずゆっくりと進めましょう。